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2015/04/09 (Thu)

薬品作用学の池谷裕二教授、乗本裕明大学院生が、微小脳チップで新感覚を創ることに成功

 哺乳類は、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚の五感を使い、生活しています。しかし、もし脳が、本来ならば感知することのできない未知の感覚を受け取ったとき、脳はこの「六つ目の新感覚」の意味を理解し、これを有効に活用することは知られていませんでした。
 東京大学大学院薬学系研究科池谷教授らは、地磁気を感知し、刺激電極を通じて脳へと刺激を送る「磁気センサー脳チップ」を開発しました。この微小脳チップを、目の見えないラットの脳に埋め込むと、わずか2日の訓練で、あたかも目が見えているかのように、迷路中のエサを上手に見つけることができるようになりました。

 本研究により、本来は身体に備わっていない新奇な感覚でも、脳は柔軟かつ迅速にこれに適応し、有益な情報源として積極的に活かすことができることが証明されました。この結果は、脳の潜在的な能力を示唆するもので、感覚獲得の普遍的なメカニズムの解明に向けた布石となります。

 また、視覚障がいなどの感覚欠損の治療に向けた新しいアプローチを拓くことも期待されます。身近な応用例としては、視覚障がい者が街歩きをするために用いる白杖に、方位磁針センサーを設置するなどのアイデアが考えられます。

 なお、本研究成果は、Current Biology(オンライン速報版)で公開され、読売新聞や日本経済新聞などの国内メディアのみならず、New York TimesやScience Nowをはじめ、海外でも広く紹介されました。

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